「未来戦隊タイムレンジャー」雑感。

  • 2011.04.30 Saturday
  • 16:47
先日見終わったのでなんとなく雑感を。例によって大した事書いてないですけど。

「未来戦隊」というだけあって、タイムトラベルな要素が多い今作ではあるが、キーワードとして掲げられるのは数年後とか、数十年後の未来というより、明日や次の瞬間といったごく近くの未来。
つまりは一秒後の自分のアクションで数十年後の出来事が変わってくる。という事で。
この作品では長期的に見て迷って葛藤して、動けなくなるぐらいだったら自分に正直に動け!というメッセージが強くてなんだかそれがちょっと意外だった。
長期的に見ない。という言い方では大分語弊があってなんだか良くない事にも見えるけれど、人間最終的にはやっぱり自分が動きたいと思った風に動くわけで。
それがどんな「思い」なのか。それによって運命が分け隔てられていて。悪意もあり善意もあり、野望もあり。
そこの書き分けがほんっとうに面白いこと面白いこと。
基本的には良い思いで、良い結果に終わるのが戦隊側、どちらかというと悪い思いで、悪い結果に終わるのが悪役側と、シンケンジャーもそうだったんだけど、こういう時に単純明快な構図はわかりやすくて見やすくて良いと思った。
ただ、シンケンジャーでは悪役側がもっと色々と絡み合ってて戦隊側より見所として自分の中では大きく成りがちだったんだけど、タイムレンジャーの場合ではどっちも複雑で比率が変わらなかった。
ここは「大人向け」というコンセプトが魅せる所か。まあ、シンケンの場合「外道」っていうキーワードがあったりするから戦隊側は単純であるべきだったから良いんだけども。馬鹿でかい爆弾を一個抱えてたわけだし。

以降は続きを読む。より。
ネタバレ全開ですのでご注意下さい。タイムレンジャーは特にネタバレは絶対に見ない方が良いタイプの作品です。






何の為に。
突然放り投げられた、新人4人の過酷な運命。それを支えてくれたのが現代人である竜也。
なんというかこう、タイムトラベルものでは結構未来の人が現代の人をリードするような展開が多い印象だったんだけど、本作では殆ど逆。
竜也が言った「例え未来は変えられなくたって、自分たちの明日くらい変えようぜ」という台詞はかなりの名言だと思う。
まずは自分を変える。自分を変える事で未来も変わる。このメッセージは本編でも直接的に表現されてて良かった。
個人的にポイント高いのは竜也の世話焼きな所。乗りかかった船とはいえ、4人に衣食住に仕事まで提供するんだからスゴイ。
突っぱねられてもグイグイ一人一人の悩みにまで入り込んでいって、真剣に悩んで解決しようと努力して。
勿論皆で色んなやりとりはあるんだけど、序盤はこの竜也のアクションが特に目立ってた。当たり前かもしれんが。
一応リーダーはレッドではなくてどちらかというとユウリ(ピンク)という事にはなっているけれど、実質的にはやっぱり竜也が中心だよなぁ。
演じたのは今はまあまあ有名な永井大。ガチで空手がスゴイというのが十二分に発揮されていて立ち回りが凄かった。
それだけじゃなく明るい竜也の演じ方も上手くて。すごく良い仕事してたと思う。
そんな仲間を大事にする竜也とは対称的なキャラクターが本作には二人いて。

一人は劇中でタイムファイヤーとなった滝沢直人。
権力を振りかざす金持ちや上流階級の人間が大嫌いで、そんな中でも分け隔てなく接しようとするこれまたお節介な竜也を特に嫌悪感を持っていて。
お坊ちゃんであるが故にその立場に縛られる竜也と、野良犬根性で這い上がろうとするあまりに、寧ろ「力」に縛られていると言える直人。
直人は終始つっけんどんであくまで中立的な立場をとっていてどちらかというと平成ライダーに色濃く見られるようになるキャラクター。
そこが面白い。ただ、全く悪人ってわけでは勿論ない。
力を手にした人間の過酷な運命を司っていたのが直人であって。力を持たない自分を変えたい直人がダーティにのし上がっていく姿はかっこ良かったけれど、課せられた運命があまりに残酷で…。
彼は殆ど完全な被害者じゃあないか…。その最期が自由に飛び回る小鳥を求めて歩いていた時。っていうのがまた切ない。
タイムレンジャーではオープニングとエンディングに白い鳩が映る。鳩は平和の象徴とされていて、最終回で戦いが終わった後にも鳩が現れた。
ただ鳩が表していたのはそれだけじゃなくて、翼を持って飛び回る、決して縛られない自由も表してるんじゃないかなぁとも思った。(某プロメテの子に何か言われそうだけど。あくまでイメージとして。
それにしても直人を演じた笠原紳司。彼の熱演は本当に光ってた。
古くは僕の世代であるオーレンジャーのオーレッド、最近では仮面ライダーアクセルこと照井竜、映画ぐらいでしか見てないけど印象に残ってるゴセイレッドことアラタ。と、直人。彼らは掛け声の出し方が同じ方向を向いていると思うんだけど、この掛け声が大好き。大声出すと重みがありつつも裏声っぽくなる感じがカッコイイ。たまらん。
…勿論それだけじゃなくて直人はさっきも言ったように中立的でツンデレでかっこよくて。
タイムファイヤーのかっこよさも素晴らしい。初変身の炎ドカーンは震えた。

もう一人、竜也と対極をなす存在。それこそが本作の黒幕ともいえるリュウヤ隊長。
リュウヤ隊長と竜也の顔がソックリっていうのは先祖でしたっていうだけでそれほど大した伏線ではなかったんだけど、その内面や目的が竜也とは対極的というのを際立たせる要素としては結構重要というか、面白い所。
自分の為にだけじゃなく仲間の為にも動く竜也とは真逆に、彼の目的はとにかく自分だけを救う事。
全ての出来事がたった一人の掌中で動いていた出来事だったのだー。っていう展開は結構好きなんだけど、本作でもやっぱりそれが面白い。
ただ、それもリュウヤ隊長が「明日を変えたい」という思いで動いた結果というのがミソ。
迷ったら最後は他の誰でもない、自分の為に動く。というのを強調する展開が多かったんだけど、リュウヤ隊長はそれが行き過ぎた結果を表していて。
でも、だからこそ、誰もが一歩間違えればリュウヤ隊長になってしまう。だから誰も責める事はできないのだなぁ。
その犠牲となった直人は本当に可哀想だなぁ…。このタイムファイヤーの伏線は本当に見事だった。
なんて悲劇的な存在なのだろうタイムファイヤー。そこがまた僕の中ではポイント高い所なんだけど。
そうして直人に受け継がれたVコマンダーは直人の死を経て竜也の手に渡る。1000年の時を越えて受け継がれた「死」。それが最終的に表裏一体とも言える竜也が受け継ぐというのが何だか皮肉なような何かを感じる。
リュウヤ隊長はおこがましすぎたのだ。彼には仲間がいなかったんだ…。

竜也にあったもの。
それが仲間。
真面目なフクロウでお馴染みの家出を経てメカなりに明日を変える熱いアクションをしたタック、
敬語で弱気だけどメカに強くて実はめちゃくちゃ大活躍してるシオン、
空元気で突っ走る憎めないキャラのドモン、
クールで一番キツいものを背負ってて、彼がクローズアップされた回に外れが無いアヤセ、
そしてツンデレで後半の竜也とのイチャイチャが目に余るユウリ。
一人一人重いものを背負ってて。時に竜也に励まされ、時に竜也を励まし。
もっと終始暗いものかと思っていたら結構笑かしてくれて良かった。大真面目にボケるアヤセはおもしろすぎる。
終盤で彼らが迷いを振り切って、竜也の為に走りだすシーンは本当に良かった。
竜也の為、というより竜也を放っておいたら煮え切らない自分の気持ちの為に。

ロンダーズ。
と、ここまで書いてて思ったのはやっぱりロンダーズファミリーはちょっと影が薄すぎたなぁ。という事。
まあ、彼らは彼らなりに明日を変えたいと思って行動していただけだから規模が小さくなるのは当たり前で、そこがタイムレンジャーの特徴なんだけど。
ただ勿論ロンダーズのストーリーも重厚。
ドルネロとギエンが切なすぎる!
ダウンタウンで底辺の生活を送っていたギエンが誰かの為になりたいと強く思った切欠がドルネロなのに。
そんなギエンの思いを受けてギエンの明日を救うために、ドルネロはギエンを変えてあげたのに。
こんな、こんな悲劇中々ない。過去が語られる回の演出がまた神がかってて良かった。泣ける。
誰のせいでもないっていうのがやるせないんだよなぁ…。
それにしてもこのドルネロ。ファミリーを大切するのが本当ですごく好きなキャラクターになった。ギエンを殺せなかったのも結局ドルネロの甘さだったし。
残った囚人も見捨てずに生かそうとしてあげたり。これでもっと活躍があれば文句なしに好きなキャラクターの筆頭に上がったんだけどな…。現状でもかなり好きだけど。
ギエンはタイムファイヤーと並ぶ本作の悲劇担当。自分の快楽の為だけの破壊。一つの善意だった筈の思いが未来を歪めた。
ここら辺本当、タイムレンジャーのスゴイ所だと思う。悲しすぎる。

「侍戦隊シンケンジャー」からの流れで手にとってみたけれど、やっぱり面白かったです。
その内シンケンジャーの雑感も書こうかな。
明日を変えるのは自分だ。

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