「Q10」 #04 感想。

  • 2010.11.13 Saturday
  • 00:33
茶色い戦争ありました。
「次」という砲撃を食らう学生達…。
皆スーツを着ている、という事は就職活動かなにかをイメージしているのかな。確かに、就職は次のステージ。
その中でもたった一人、Q10だけは高校の制服のままで突き進む。
Q10がロボットだってバレることも、いずれ訪れる出来事なわけで。ただ、夢にまで見る平太が笑える。
「幾時代かがありました 〜」は中原中也の「サーカス」という詩。教科書にも載ってた筈。
僕も授業でやった筈なんだが…恥ずかしながらよく覚えてない…。
ブランコ乗りが、芸を披露している時は盛り上がっていても、ショーが終わって客が帰れば、また元の暗いサーカス小屋になる。それをわかっていながら、何度もショーを続ける。
そんな詩だったっけか。「ゆあーんゆあーんゆやゆよん」は印象に残ってる。
今回の物語と、勿論マッチしていました。
どんなに好きだと思っても、いつか終わりが来る。期間はわからないけれど、それはたった一時。
自分の中で長かったとしても、宇宙全体で考えたらほんのちっぽけな一時なのかもしれない。
でも、好きだから。好きだから一時でも、少しでも長く留めておきたい。
「サーカス」はどちらかというと暗いイメージだけど、このお話はポジティブに捉えてた…かな。

落語。
今回のQ10は落語口調。思いっきり影響されて異様な言葉遣いに。
因みに「若旦那」とは、Q10は「唐茄子屋政談」という演目を聴いていたそうで、その中で登場する「若旦那」は情けない人だったそうで。
だから、Q10は「どうでもいい」と物事を投げ捨てる平太を「若旦那」と呼ぶ。
それじゃダメじゃないかと、Q10は泣いてみせる。
泣かれると、やっぱり人は動揺するよね。その涙を止めないといけないって思う。
涙を止めないとっていうのはやっぱり愛情みたいなもの絡んでて。涙を止める為に必死になれれば、それは、愛獣になれたという事か。
でもって、恋人関係に置いて涙を流すような事って絶対あるんだろうね。ひとつの壁として待ち構えている事で。
それを越える事が出来たら、次へ行けるんだね。
まあ、そういう経験、ないですけどねー。

愛獣。
どっからどう見てもいかがわしいお店にしか見えない。(実際はバーみたいなものだったが。)
ただ、そこで大人(平太の親父)と少年(影山と平太)での反応が面白い。
影山は「愛獣」と聞いてなりふり構わず河合にアタックしようと試みる。恋人として、次のステージへ進む為に。
ただ、それが当たったわけでもなく別な形で二人は進歩する事になった。
他でもない河合の為に努力する決意をした影山は本当に健気で、積極的で、良かった。
対して親父は、家族の家計を助ける為に必死に働く。
他でもない、家族の為に。昔から妻をつなぎとめる為に頑張ってきたっていうエピソードが良かった。
お母さんが情緒不安定な所があるのはちょっと意外。でもそういう壁を越えて、結婚して家族が出来て。っていう今があるんだなぁ。
影山と河合はこれからこうなれるのかなぁ。
この少年と大人の対比は良かった。抱きしめる「今」はそれぞれにあって。
親父は結婚という一つの節目を迎えているわけだけど、それでもやっぱり未だ努力は止まる事がないのだなぁ。
終わりを迎えたくないから。健気な努力はどこまでも続くのかもしれない。
永遠が無いからこういう努力をするわけだけど、逆にいえば愛が終わるまで永遠にこの努力は続くというか…、うーん、まとまらない。
でもって、細かい所だけど写真を「どうにもならない」から「どうでもいいよ」という親父のセリフが良かった。
この世の中は「どうにもならない」事と、「どうでもいい」事でできてるんでしたね。
写真を「どうにもならない」と切り捨てつつ、「どうにかなる」家族のためには奔走する親父。カッコイイ。

ナース。
どこか隠している、黒いような、吐き出したい物がある。という点が合致して急に近づきだした山本と久保。
「一日で人生決めろなんておかしい」という台詞は野ブタの修二の台詞そのまま。
ただ、居残りさせられるのって、明日やれば良い、次がある。って先延ばしにしてきた結果でもあるんだよなぁ。
何も決められなくて、嘘も書けなくて。っていうのは凄く共感した。僕も適当な事を言い続けてきた結果、困ってる。
でも病院には、患者さんの為に奔走する人達が居て。自分の為に動いてくれる人達がいる。
だから「どうせ…」なんて。とうわけだけど、吐き出したい時は吐き出すべきなんだろうなぁ。本当に思ってくれてる人だったら、そういう言葉も受け止めてくれる筈。
ただ、そういう葛藤は最初から描かれていた事だし、何より自分がどうしたいか、どう思うかって所が重要なんだろうな。
それにしても久保は積極的だなぁ。Q10に連絡先教えたり。

藤岡家。
校長先生の昔話。ここすっごい、良いシーンだったと思う。
いつも通り、ネガティブな側面を昔の話という形で描きつつ、ネガティブな雰囲気の藤岡の「今」にアドバイスする。
あれ以来アンパンが食べられなくなった。っていうのが何だか、悲しさがよく伝わってくる起点になってた。
でもって、愛とアンパンを秤にかけた。というのが興味深い。
明日を生きる為の食料か、感情か。校長も校長なりに、自分の欲しい方へ動いただけだったんだよなぁ。
繋ぎ止める事に成功してきた親父と、今繋ぎ止めようとして、どちらかというと良い感じの影山。
それに対して、こちらは後悔をしてきた校長先生と、暗くなっている藤岡。
中身は違えど、好きというか、愛だよなぁ。皆、本当は何が好きかわかっているんだ。自分がどう出来るかなんだ。
お金もなくて、小さい弟にまで頑張らせてしまう藤岡家。でもまだ、まだ大丈夫だ。と、励ましてくれる校長先生がマジで良い人。わざわざ出向くんだもんなぁ。
Q10が弟君を寝かしつけていたのが何だか良かった。まだ子供なんだから、寝てて良いんだよ。
ツナカレー美味そう。

人はなりたいものになる。
中尾の放った言葉。Q10の正体に気づきつつ、それに感化されて自分の道を見つける。
何となくではない、自分で決めた道に。
さらにそんな中尾に影響されたのが小川先生で。この先生受け売り多いけど、その素直さが良いのかもしれない。
というか、今回は先生の人脈の広さにビックリだ。

誰でも良い?
柳先生に押されて電波塔にされる小川先生。
誘い文句が勘違いを誘ったけど、「愛獣」の勘違いといい、そういう勘違いという点でも共通してる事があったなぁ。
小川先生は最初は嫌々だったけど、いつの間にか日課のようになってて。
お嫁に行く時に持っていく。とまで言われたからもっとこの時は続くのかと思いきや、すぐに終わった。
実際、電波の為だけなら何でも良かったのだろうけど、小川先生が木になって、話す相手が居なくなる。という形で小川先生じゃないと出来なかった事。っていうのが明確になったんだよなぁ。
こういう所はわかりやすいよね。何より一人暮らしなんだから。
木でどうにかなる事と、どうにもならない事。

月子。
出てきて早々、物凄い台詞を一気に吐き出し始めた彼女。
第一話では「俺たちの街」だったのが、「宇宙」と、とんでもないスケールの話。
ただ、宇宙は暗い。その「暗さ」が、中也の「サーカス」と直接かかってる気がした。まっくらくら。
そんな暗闇の中で出会えるのは、奇跡のようなものだ。
永遠なんてない、他人の事もズバズバ言葉で切り捨てる月子は、いわば「ダーク平太」かな。
平太も「好きなものがない」とか「どうでもいい」とか思っていたわけで。その点だけを突き詰めたのが、月子なのかもしれない。

抱き締める。
いつか何もかも終わる。そんな話を聞かされて平太は急に怖くなって…。
と、また全力疾走。そんな心臓で大丈夫か?
Q10を前にして落ち着いて、ようやく、気づく平太。いつか終わるから今やるのだと。
今光り輝いていても、その内またまっくらくらになる。そうだとわかっていても、灯りの中で飛び続ける。
光り輝く時は今しかないから。だから、今を「抱き締める」のだと。
この、「抱き締める」の使い方に心底やられた。
「抱き締める」なんて、ドラマじゃあ有りがちな行為なんだけど、これは、本当に色んな意味、今を少しでも多く感じる為に、とか、そういうものを含んだ凄まじく大事な行為になっていて。
「俺は今、宇宙の4%を抱きしめている」という台詞がこれまたカッコいいし詩的で綺麗な台詞で。
それでまたモノローグ→エンディングイントロでトドメを刺された。ぐはぁ。

また何だか掴めてないような感想文ですが。大好きです。

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